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2015年2月25日水曜日

僕のそばの打ち方 茹で、仕上げ編

水回し、練り編延し編、切り編と延々続いてきた僕のそばの打ち方。この記事でやっと締めくくりです。

生粉打ちの場合、茹での工程はシンプルです。


まず、寝かしの有無について。そばは「挽きたて・打ちたて・茹でたて」が美味いといいますが、北東製粉さんのホームページを見ると15分から30分くらい寝かせた方が空気が抜けて美味いみたいですね。

パリパリに乾燥するとダメですが、ビニール袋等に入れておけば一晩おいても劣化した感じはしないです。むしろ水分が適度に飛んで(?)濃い味になるかも。

僕はそばを打ってからつゆなり出汁なりを準備するので、毎回ちょうど15分から30分くらい寝かした状態で茹でることになります。


茹でる前に麺を持ち上げてゆすり、打ち粉を落とします。脆いので麺を壊さないように注意。


沸騰した湯に麺を放り込む。再沸騰して吹き上がる寸前くらいに湯からあげます。時間でいえば30秒から40秒くらいでしょうか。太さで多少変わります。

湯を捨てながらザルに移さずとも、すべての麺がきっちりつながっていれば、箸で持ち上げるだけで全てザルに移すことができます。でもまあ、湯を捨てながらザルに移した方が楽ですよね。

後でそば湯にするので、茹で湯を流してしまってはいけません。湯を捨てながらザルに移すときは、下の画像のようにザルの下にもう一つ鍋を用意して茹で湯を受けるようにします。


水で洗い、ぬめりを落とせばできあがり。

ざるそばなどの場合、氷で締めたりすることもあるようですが、僕は冷やしてキュッと締まったそばはあまり好きではありません。ソフトな食感のそばの方が味や香りがよく分かる気がします。

温かいそばにする場合は、洗った麺を湯で温めてから出汁と合わせます。


今回打ったそばは下の画像のようなできあがりになりました。とろろの色が汚いのは見逃してください……。余っていた長芋の端の部分を使ったらこうなってしまいました。


麺リフト。ブログに乗せるために丁寧に切ったので、僕の打ったそばにしては麺の太さのブレが少ないです。
このそばをつくる様子を確認したい方はこちらでどうぞ。


そばを食べ終わったら、とっておいた茹で湯でそば湯を作ります。食べ終わるころには茹で湯の底にそばの成分が沈殿しているので、上澄みを捨てて沈殿しているものを軽く温め直す。これでトロッとしたそば湯のできあがり(自己流すぎてこれはあまり正しくないような気はする)。

茹で湯に打ち粉がたくさん混ざっているものは、トロトロではあってもそば湯にザラつきを感じるので苦手です。これを避けるために、打ち粉はキッチリはらってから麺を茹でたいです。

といっても生粉打ちの麺は脆いので派手に打ち粉を払うわけにはいかない。結局、打ち粉は切りに必要最小限なギリギリの量しか使わないのが良いと僕は思います。

そば湯はつゆに混ぜて飲むものですが、生粉打ちのそばの場合、そばの香りと味がしっかりしているのでそのままで飲んでも物足りない感じはしません。僕はたいていつゆを混ぜないで飲んでいます。


最後にそばのつなぎについて。

僕は生粉打ちのそばしか打っていないんですが、味や食感、香りはつなぎを入れたそばの方が良い場合も多いと思います。例えば、近くのそば屋では、思いっきり荒く挽いたそば粉を使って香りや食感を楽しむそばを出していました。この場合、そばだけではつながらないから小麦粉を混ぜることになりますが、生粉打ちのそばよりもそばの味や香りが強いものでした。

また、温かいそばの場合は小麦粉をまぜたものの方が向いています。そばだけだと湯に溶けやすいですし。へぎそばのように、つなぎを工夫することで面白いものができることもあると思います。

ただ、つなぎを混ぜたそばを僕は打ったことがないので手を出しにくいんですよね。生粉打ちは、慣れると作業がシンプルで簡単、時間もかからないです(少なくとも一人分作る場合は)。水回しにしろ、茹で時間にしろ、つなぎをまぜることで複雑になると思います。また、そばは茹でるだけじゃなく、つゆや出汁をとることも考えないといけないですから、つなぎまで考えて色々工夫するのが面倒なんですよね。

そばのつなぎについては、色々試す余裕がでてきたり、複数人数のそばを切るので麺帯の脆い生粉打ちでは無理だとなったりしたときに考えたいです。


ぐちゃぐちゃ細かいことを書いてきましたが、そば打ちは仕上がりにこだわらなければ思ったより簡単です。慣れれば麺打ちは30分前後でできるので時間もかからない。あまり肩に力を入れず、手軽に試してみる価値はあると思います。

僕のそばの打ち方 切り編

僕のそばの打ち方、水回し、練り編延し編に続いて切り編です。


かなり几帳面に工程を書いていますが、延し編でも書いたように、僕は水回しと練りだけちゃんとしていれば後は適当で良いと考えています。きれいな麺をつくろうとすると手間がかかるけど、別にこだわらなくても美味しい麺は食えるんだってことですね。


まず道具から。切りで使うのはこま板と麺切包丁です。

こま板はホームセンターで買ってきた100円とか200円とかの木材を接着剤で貼り付けたもの。大きさや枕の高さをどう考えて作ったかは切り工程の中で説明します。きれいな麺にこだわるのでなければ、菓子箱のふたを代わりに使ってもいいし、こま板なしで切れないこともないと思います。

麺切包丁は30cmのものをアマゾンで買いました。本当は30cm後半の麺切包丁が欲しいのですが、高くて手が出ないので……。貧民でごめんなさい。お金が欲しくて死にそう。これもきれいな麺にこだわらないのであれば普通の包丁でいいと思います。ただ、麺切包丁なしできれいな麺を切るのはほぼ無理です。

麺切包丁は濡れたまま放っておくとあっという間にサビが出るので、切り終わったら濡れたふきんでそば粉をふき取って、食用油を薄く塗っておきましょう。僕は水分がついたままで放置したせいでサビを出しました。泣きながら重曹で磨いてサビを落としました。一応サビは落ちましたがこれが正しい処置だったのかいまだに分かりません。

切りの工程では、製麺機やパスタマシーンを使ってはどうかという疑問もあります。僕は製麺機やパスタマシーンを持っていないのでよく分らないのですが、生粉打ちのそばに限っては麺切包丁で切ることに優位性があると思います。生粉打ちの麺帯はとにかく脆いですから、持ち上げたり移動したりしたくない。切った麺もできるだけ動かしたくない。極端な話、延したら全く動かさずに包丁を入れて、まな板ごと直接湯に放り込みたいくらいです。製麺機やパスタマシーンはどうしても麺に負荷がかかる場面が多い気がします。


でははじめましょう。まずは延して出来上がった二枚の麺帯を重ねる。
大きさがキッチリ合っている方が、端のキレッパシ麺が少なくて済むし、厚さのムラもなくてすみますね。まあそのへんを合わせるのは慣れだと思います。本当はでっかい生地を延して折りたたんで合わせる方が麺帯の大きさのムラが出なくていいんでしょう。

重ねるときは、まな板上、麺帯と麺帯の間、麺帯の上に打ち粉をふります。麺帯と麺帯の間の打ち粉は麺同士がくっつくのを防ぎ、麺帯の上の打ち粉はこま板がスムーズにズレるのを助けてくれます。

意外に大事なのはまな板の上の打ち粉です。この粉をしっかりふっておかないと麺とまな板の間のクッションがなくなり、麺切包丁で直接まな板を切り込むようになってしまいます。そうなると麺を切り離しにくいだけでなく、麺切包丁の刃を痛めることにもつながります。


次に問題になるのは、重ねた麺帯をさらに折りたたんで切るかどうかということです。
折りたたまないのなら、上の画像の赤の矢印の長さに平行に包丁を入れないといけない。これだと包丁が少しブレただけで、包丁の切っ先の部分と顎の部分で麺の太さが大きくブレることになってしまう。一方、折りたためば黄色の矢印の長さを切るだけですむ。これだと簡単。

また、そもそも麺切包丁が小さい場合、折りたたまないと長い麺は作れません。

しかし、生粉打ちで麺帯を折りたたむのは素人には超がつくほど難易度が高い。というか、並みのそば打ちプロでも無理なのではないか。上述したように、そばの生地はもろいですから折りたたむとそこで折れてしまう。仮に折れなくても、折りたたんだところに変な癖がついてしまうのは避けられない。

技術の足りない素人は、折りたたまず切るに限ります。そのことで問題になる切りにくさ、幅の揃えにくさ等の問題は切り方を工夫することでカバーしましょう。


麺帯にこま板を乗せた様子。
切り終わりに近づくとこま板の下の麺帯がなくなってこま板が不安定になるので、こま板を作るときに出る余った木の板をしきます。この木の板を麺帯の端にピタッとひっつけて置けば、麺帯があっちこっちにズレるのを防ぐこともできます。あっ、この画像はひっつけてないですね。失敗失敗。


準備は整いました。いよいよ切り本番です。youtubeなどでプロが切っているのを見ると、キャベツの千切りをしているかのようです。

しかし、どう考えてもあんなこと僕にはできない。できないなら、できることに分解しましょう。僕は以下の4工程に分けました。

1 枕に包丁を添わせる工程
2 麺を切る工程
3 麺を切り離す工程
4 こま板をズラす工程

順に説明していきます。


1 枕に包丁を添わせる工程
切っている最中に写真をとるのは難しかったので、後からそれっぽい写真をとりました。こま板の下の板を麺帯だと思って下さい。

こま板の端の高くなっている部分を枕というそうです。ここに包丁を添わせる。これが素人には意外に難しい。

枕の側面に平行に包丁を入れると、枕にピッタリと添わせることができず、枕と包丁の間に隙間ができてしまうことがあります。これだとキレイに麺を切ることができない。

そこで、エグるように斜めに包丁を入れてから包丁の角度を戻すことで隙間を作らずに枕に包丁をそわせます。

このとき、斜めになったままの状態で麺帯を切りつけないように注意します。麺帯に斜めに包丁を入れてしまうと、上の綿帯と下の麺帯で太さにムラができてしまいます。
四角を麺帯、赤い線を包丁の軌道とみなして下さい。斜めに包丁を入れて切ってしまうと、黄色の矢印のように上下の麺帯で大きくムラが生じてしまいます。斜めに包丁を入れるのはあくまで枕に包丁を添わせるためだけであることを忘れてはいけません。


2麺を切る工程
枕に包丁を添わせたら麺を切ります。上から下に垂直に包丁を入れます。斜めに刃を入れると前述のようなデメリットが生じるので注意。


3 麺を切り離す工程
包丁上から押し下げるだけではなく、前に動く成分を加えて前方に押すようにするとスムーズに麺を切り離すことができます。

しかし、動きが複雑になるのでせっかく枕に添わせた包丁がブレてしまいがちです。そこで、麺を切り離す動きは工程を分けて行います。


4 こま板をズラす工程
包丁を斜めにしてこま板をズラし、次の麺切りの準備をします。

画像で見ると以下のようになります。
 赤い矢印の部分が麺の太さになります。

ここで大事なのが枕の高さ。下の画像の黄色い矢印の部分です。
枕が高いと少し傾けるだけでこま板が大きくズレます。ズラしやすい反面、ブレが大きくなるデメリットがあります。

枕が低いと傾けてもあまりズレません。ズラしにくい反面、ブレが出にくいメリットがあります。

こま板を自作するときは、ここが一番大切なポイントになると思います。測ってみたところ、僕のこま板の枕は1.8㎝みたいです。今グーグルに聞いてみましたが、まあ平均的な高さってところみたいですね。

ちなみにこま板が細長いのは、片づけるときに邪魔だからコンパクトにしただけで深い考えがあってのものではありません。

あ、コンパクトで軽いな方が扱いやすいっていうのはあるかもしれないですね。しかし、重い方が安定してくれるという意見もあるみたいですし、軽い方が良いとは限らないよなあ。

こま板をズラす工程で気をつけないといけないのは左手を置く位置です。偏ったところに手を置くと、こま板がブレてしまう。


上の画像はコマ板の上部をおさえて強く固定したせいで、下部が大きくズレてしまった様子です。

手は真ん中に添えた方がブレが少なくて良いと僕は思います。
そうそう、こういう感じ。

プロでもない限り、一定の幅でズラし続けるのは難しいと思います。包丁を入れる前に、こま板からはみ出ている麺帯を見て確認して、ズレ方がおかしい時はこま板を動かして正しい位置に直しましょう。


以上のような工程を経て切り終わったのが以下の画像。 
両端にキレッパシが出てしまうのですが、これは茹でてサラダにでも混ぜて食べると美味いですよ。 


余った打ち粉とキレッパシを皿に入れて整理しました。
打ち粉は7g用意しましたが、半分くらい余りました。生粉打ちのそばの場合、麺を持ち上げて粉を落とすという作業がやりにくいです。湯に通すまではもろいので可能な限り動かしたくない。初めから打ち粉は必要最小限だけですませて、よけいな負荷のかかる作業は減らしたいものです。


そば粉100g、一人分の麺帯を切るのには大して時間がかかりませんし、スピードを競うわけでもないので、マグロの柵から刺身を切り取るようなペースで切っていけばいいと思います。僕はそんなレベルです。

といってもやっぱり面倒なので、なれてきたら工程をひっつけて作業しましょう。僕は切りを二段階にしていることが多いです。枕に包丁を添わせる工程と麺を切る工程を一つに、麺を切り離す工程とこま板をズラす工程を一つにまとめます。

ちなみに、僕のツイッターで「そばを打ったが麺の太さがそろっていない」とグチっているときは、工程をひっつけて作業をした結果、失敗してしまった場合がほとんどです。


切り編はここまで。茹で、仕上げ編に続きます。

2015年2月24日火曜日

僕のそばの打ち方 延し編

僕のそばの打ち方 水回し、練り編の続きです。この記事は延し編。


しょっぱなから何ですが、水回しと練りさえしっかりしていれば後はどうやったっていいと僕は思っています。水回しと練りを怠るとボロボロでまともに食べられない麺になってしまいますが、延しや切りが適当でムラのある麺になってもそれは美味しく食べられます。サラダなんかに混ぜ込むならむしろムラのある方が美味しいくらいです。

この記事はかなり几帳面に工程を書いていますが、これはきれいな麺を作るための工程だと思っていただければ。麺のきれいさを気にしないで適当に延ばして切ってもそれなりに味は美味いです。


まずは道具の紹介から。延しに必要なのはまな板と延し棒です。

僕が使ってるまな板はアマゾンで買った家庭用のまな板のデカいやつです。
本格的にやるならこれでも小さいんでしょうが、個人の趣味でやるならまあこんなもんでしょう。普通のまな板でも延せなくはないので、初めからわざわざ買わなくてもいいと思います。僕も普通のまな板で延していました。やってみて必要だと思ったら買えばいい。

延し棒は確か百円ショップで買ったもの。買う前は15㎝くらいのミニすりこぎで延ばしていました。まあこれも適当。


それでは作業に入ります。延す前に、生地の表面をしっとりさせると良いです。加水量がちゃんとしていれば心配することもないんですが、加水が足りなかったり表面が乾燥したりしている場合は、延す際に端にヒビ割れが入ってしまう。下手をすると麺帯全体がボロボロになってしまいます。そうなるのが怖いので、僕は念のために表面をしっとりさせてから延すようにしています。

濡らしてから軽く拭いた手で生地をペタペタしてしっとりさせます。ほんとうにしっとりさせるだけです。水滴がついているような手で触るとドロドロになって台無しになってしまいますので注意。


はじめに延しで一番大切な注意点を。引っ張るように延すのはNGです。そばの生地はベタベタした粒同士がくっついているだけなので、引っ張るように延すと千切れていきます。延すというより棒で押し固めていくイメージです。

グルテンのできる小麦粉の生地と違って脆いことを頭に入れて作業をしないといけません。生粉打ちの場合、中華麺を作る際によく行われる麺帯を合わせるような作業はできないし、たぶん必要もないんじゃないかと思います。


それではまな板と生地、延し棒に薄く打ち粉をして延していきます。まず角を出す。
矢印のように棒を動かせば、角ができます。


角ができたのが下の写真。
もう後はこれを希望の大きさに延していくだけです。


きれいに延すために注意すべきなのは、 形を整えるときには厚い方から薄い方に生地を移す工程を入れないといけないということです。

具体的に説明します。角を出した後は、どうしても生地の厚みが偏ります。画像に色をつけてみました。赤のところが一番厚く、次に厚いのがピンク。青の角の部分は逆に薄い。

これに気付かない僕がそのまま漫然と延ばしてしまったとします。そうすると厚い部分が生地の輪郭から飛び出すような形になってしまいます 。生地が余っているところだけ、余計に延びてしまうのです。
せっかく出した角が埋もれてしまった……。ここから焦って青い部分を延ばして形を整えようとすると、ただでさえ薄い青い部分がさらに薄くなって、麺帯の厚さにムラができてしまいます。こうなるときれいな麺が打てない。


こうならないためには、厚い赤やピンクの部分の生地を、薄い青の部分に寄せていく工程が必要です。下の画像のように棒を動かす。×のところには棒を動かさない。
赤とピンクの生地の余っている部分を青の部分に寄せるわけです。そうやって厚い方から薄い方に生地を移してから角の形を整える。

麺帯が大きくなってくると、臨機応変で形を整えないといけない場面がでてきます。そのときも、厚い方から薄い方に生地を移す工程を入れることを忘れないように。それさえ忘れなければ、そばの生地は柔らかいので、そんなに手こずらずに延すことができるはずです。


延し終わった麺帯がこちら。僕は大体30㎝くらいの長さになるように延します。
麺帯の厚さや長さは、どういった太さや長さの麺を作りたいのか、個人の好みで決めれば良いと思います。


個人の好みとは言いましたが、麺の長さは大きな問題ですからちょっと書いてみます。

この点についてよく聞くのが「うどん一尺、そば八寸」という諺です。一尺は30.3㎝、八寸は24.2㎝。

確かに、僕もそばはモタモタしないでスッキリ食べたいですから、うどんよりも短い方がいいとは思います。しかし、この20cm前半の長さというのは、実際やってみると分かりますが、明らかに短すぎる!

近所のそば店を回って長さを調べてみたのですが、そばの場合、30cm前後の長さが多いみたいです。僕もその程度の長さが味食べやすさ等の点でみて適当ではないかと思っています。

「うどん一尺、そば八寸」というのは、そばの生地がもろいせいで長い麺を作るのがそもそも無理だったという事情もあるようです。グーグルで検索してみると色々書いてあって面白い。

僕の場合も、技術がないから30㎝弱の長さで満足している面があります。切り、茹で編で述べますが、麺切包丁が30㎝の長さで生地を折りたたむ技術もないので、30㎝弱の長さの麺までしか作れないのです。30cm後半の長さの麺切包丁が欲しいけど、そういう麺切包丁はめちゃくちゃ高いんだよなあ……。


閑話休題。本題に戻りましょう。

僕は生地を二つに分けて作業しているので、もう一つの生地も同様に延します。

先に延し終わった麺帯は移動させておきます。他のまな板やコマ板の上に乗せておきましょう。脆いから丁寧に。乾燥を恐れてビニール袋等をかぶせる必要はないと思います。麺帯にしてしまえばもう延す際の強敵である乾燥を恐れる必要はないし、そば生地は意外に簡単に延せるので先の麺帯が乾燥するほど時間がかかることはないと思います。


生地が延せたらいよいよ切り編です。

2015年2月22日日曜日

僕のそばの打ち方 水回し、練り編

トマトのドレッシングでそばを食べてみる でも述べたように、最近僕は生粉打ちのそばを打っています。主に参考にしたのはかないまるさんのホームページです。

ただ、自分のやりやすいように色々変えているので、独自の作り方になっています。ちゃんとそばを打っている方からすると笑いが止まらない作業工程かとは思いますが、自分の備忘録代わりにメモしておきます。


それではそばを打っていきます。そばを作る工程は水回し、練り、延し、切り、茹でに分けられると思います。この記事では前半の二つ、水回し、練りについて書きます。



材料はそば粉と打ち粉と水だけです。生粉打ちなので小麦粉は使いません。

一人分にちょうどいいそば粉100gで作っていきたいと思います。
今回、打ち粉は7g使いましたが、4gくらい使えば十分綺麗にできるような感触があります。今回も打ち粉は余りました。水は49g。製麺・製パン用語の加水率でいうと49%ですね。これは粉や温度によって上下するかもしれません。そば粉に水を回す用30g(水分量全体の70%)と、生地にまとめる用の19gに分けておきます。


それぞれの材料についてコメントを一言。

そば粉は近くの製粉所で買っています。風さんに教わって、インターネットで近くのそばの製粉所を検索してみつけました。製粉所がなくても、最近は通販がいくらでもあるので、適当なところで買えば良いでしょう(オススメの粉とか値段の相場とかそういうのは僕は全く分からない)。今回の粉は挽きぐるみの粉なので、普段使っている粉よりもまとまりやすいそうです。

そば粉を購入するときには是非そば用の打ち粉も一緒に手に入れましょう。そばの中心部分を粉にしたもので、花粉とも呼ばれているようです。片栗粉などよりもベタつきにくく、圧倒的に使いやすいです。

水は水道水。地方によっては水道水がそば打ちに向かないということも聞きますので、ミネラルウォーターで打ってみてもいいでしょう。僕は打ち比べてみて全く違いが分からなかったので水道水を使っています。


まずは水回し。そば粉に水分を均一に回す作業です。

たぶんそば打ちで一番大事なのはこの作業だと思います(というかどんな製麺でも一番大事なのは多分この工程)。そばの場合、水分にムラがあると、作業中、茹でた後、とにかくブツブツ切れまくります。麺になりません。

理想は一度の加水でムラなく水をまわしてまとめることなんでしょうが、難しくて僕にはとても無理です。ですから、水を回す工程と生地にまとめる工程に分ける手法を採用します。



水を回す工程です。そば粉の入った丼に、30gの水を少しずつ入れていきます。普通は手で回すのですが、僕は汚れるのが嫌なので箸で回しています。水がムラなく分散するようにシャカシャカ回します。

上の画像くらいに水が分散したら、もう手で触ってもそば粉がベタベタつくことはないので、手に切り替えます。粉全体に空気を含ませるようなイメージで軽く揉むようにして水を回します。



1分ほどもめば上の画像のように、湿っているけどサラサラした状態になります。こうなれば水分が上手く分散している証拠です(多分)。 水を回す工程は終了。


水を回し終わったらまとめていきます。まとめる用の19gを少しずつ入れて、さっきまでと同じ作業を繰り返します。


追加加水をして箸で混ぜたのが上の画像。このくらいになればそば粉があまり手につかなくなっているので、手に切り替えます。粉全体に空気を含ませるようなイメージで軽く揉むようにして混ぜます。

無理にまとめようとするとムラができるのでよくないです。まとめる用の水を入れているので、バラバラになるように混ぜても自然にまとまってきます。

まとまらないときはかき混ぜながら一滴ずつ水を加えて下さい。ムラになるのでドバっとやるのはダメです。

バラバラになるように混ぜても自然にまとまるのが適当な加水量なのだと思います。無理して握るようにまとめないといけないようでは水分不足、手にやたらひっついてきたり、水分でズルッとした感触がある場合は水の入れすぎです。



少しずつまとまってきた様子。適当な加水量で箸でまぜた後に手を使えば、そば粉は指の先にはりつく程度ですみます。



ほぼまとまったので、二つに分けました。

二つに分けるのは、個人的にその方が練りやすいのと、大きな麺帯に延して折りたたむ作業が苦手だからです。一度にできない課題は出来るレベルにまで分解してから一つづつ潰す。これは無能な僕が人並みを目指す上での活動方針の一つです。



練りの作業です。プロがやるような菊練なんか難しくてできません。逃げて独自のやり方でいきます。まとまった生地を両手をすり合わせるようにして練り込みます。

空気を追い出し、粘り気のあるそばの粒と粒を強くくっつけるイメージです。しっかり空気を抜かないとつながりが悪くなるし、味もイマイチになる(ような気がする)。思いっきり全力で練ります。



さらにハンバーグの要領で、パンパン叩いて空気を抜きながら丸めていきます。生地はできるだけ薄くしてしまったほうが延しが楽です。




練りが終わりました。二つに分けているので、乾燥しないように先に作った分はビニール袋に入れておきます。


以上で水回し、練り編は終わりです。延し編に続きます。

2015年1月5日月曜日

僕の出汁の取り方 かつおぶし・その他編

僕は、料理によって昆布出汁と煮干し出汁を使い分けます。しかし、一番多いのは、昆布出汁と取って、それを使って煮干し出汁を取って、さらにそれを使ってかつおぶし出汁をとることです。

これを読むと「うえっ、ホンマかいな。趣味悪いメガネやな。」と思う人が多いのではないかと思います。魚と魚を合わせるのは味がぶつかるのでご法度だという場合が多い。特に煮干しの場合は癖が強い。煮干しとかつおぶしと合わせるなんてありえない。

確かに煮干し臭い出汁でかつおだしを取ると悲惨なことになると思います。でも、水出し煮干し出汁の場合は別段味がぶつかるように思わないのですよね。旨みは煮干し、香りはかつおぶしで上手く役割分担ができているように感じるというか。

まあ、僕が明らかにバカ舌なので、普通は不味いと思う味も受け入れてしまっている可能性は否定できません。しかし、そもそも自分のために料理を作っているのだから、自分の好みに合っていればそれで良いのです。

ただ、自分の好みだけを基準にしている以上、万人向けとは言い難い点があることを否定はできません。もし、僕の出汁の取り方を参考にされる人がいらっしゃるなら、そのあたりのことは頭に置いて、自分の舌で味わってから採否を決定してください。


では、かつおぶしの選び方からいきましょう。

近所のスーパーではパックのかつおぶししかないので僕はamazonで買っています。適当によく売れているものの中から選んでいるので、かつおぶしの良し悪しとかはあまり良く分からないのですよね。

かつおぶしにも色々種類はありますが、本枯節の背節を選んでいます。僕は旨みは煮干し、香りは鰹節というふうに役割分担をさせるので、香りが良いと言われるものを選択するわけです。まあ「腹の方を使ったかつおぶしは僕の出汁には絶対に使わない!」とは言いません。そんなにいうほどの違いはないと思います。


かつおぶしの場合も煮干しと同様に保存が大事です。僕は包装で包み直して冷蔵庫に保存しています。

かつおぶしは腐ったりはしないのですが、キッチリ保存していないと乾いて硬くなったり味が劣化したりします。固くなって削れないし香りも薄くなって不味いかつおぶしは腹立たしいものです。多少邪魔にはなりますが、キッチリ包装して冷蔵庫で保存するべきだと思います。


それでは、いよいよかつおぶしけずりを削って、暖めた出汁に放り込みます。

煮干し出汁の取り方で作った煮干しの出汁に、削ったかつおぶしを大さじに盛り気味で一杯くらいかな?基本的に旨みより香りを期待しているので、それほど大量には入れません。

時間は2、3分。山崎清子ほか『新版 調理と理論』17頁以下(同文書院、2003)を見ると、かつおぶしの場合は熱湯に一瞬で色々な成分が溶け出してしまうようですから、長く加熱はしません。

湯をグラグラ沸騰させることは避けます。グラグラ煮たものは渋みが出てくるように感じますから(あまり自信はない)。

最後に茶こしで濾してできあがりです。細かいカスが残るのが嫌な人は、別の容器に移しておいて、カスが沈んでから上澄みを使えばよろしい。


かつおぶしの出汁ガラも再利用ができます。しっかり水分を切って、キッチンペーパーの上などに置いて乾かしましょう。炒めてみりんしょうゆで味付けして、すりごまと刻みのりを合わせればふりかけができあがりです。細かく砕いで魚粉にしてもいいですね。


この画像のご飯はかつおぶしの出汁ガラのふりかけと小松菜を混ぜ込んだものです。かつおぶしのふりかけは思いのほか美味しいので、ただ捨ててしまうのはもったいないですよ。

かつおぶし出汁の取り方は以上です。


最後に、この記事の題名である「かつおぶし・その他」のその他の部分について述べます。

この「その他」で言いたいのは、水出し煮干し出汁を応用して色々なスープを作りましょうということです。


水出し煮干し出汁はかつおぶしを重ねても違和感がないくらい癖が少なく、そのくせ旨みが強い出汁なので、香辛料と油次第で中華風にも洋風にもなります。

にんにく、しょうが、八角のかけら少しだけ、ゴマ油で中華スープ。ローリエを香りの軸にして香味野菜を加えれば洋風スープ。肉を加えれば味に厚みが出ますし、酢を加えて酸っぱくさわやかに仕上げるのもアリですね。

この画像はココナッツミルクを使ったチャーハンのものですが、この右のスープは水出し煮干し出汁を中華風にアレンジしたものです。にんにく、しょうが、八角のかけら少しだけ、具にワカメと豚と卵ですね。


水出し煮干し出汁は応用範囲が広いと思います。僕もいろいろ試してみるつもりです。

僕の出汁の取り方 煮干し編

僕の昆布出汁の取り方は僕の出汁の取り方 昆布編に書いています。今回は、この昆布出汁を基本にして煮干しの出汁をどう取っているのか記録したいと思います。昆布出汁に煮干しの旨みを合わせて旨みの相乗効果を狙うわけです。


それではいきましょう。まずどんな煮干しを選ぶのか。

もったいぶった書き出しからいきなりなんですが、よく分らないのですよね。劣化して変色したり、砕けてボロボロになったりしていないもの、ってくらいでしょうか。

あ、あと大きい煮干しの方がよい出汁が出るような気がするなあ。伊吹島産の煮干しとかしっかりしてますよね。やっぱりああいうのがいいと思います。

忘れてはいけないのは煮干しも劣化が早いということ。小さめの袋に入ったものをすぐ使い切ってしまう方がいいですね。大きい袋入りの方が安いですが「劣化した煮干しがこんなに余ってしまった!」となりがちです。一人暮らしだったりたまにしか料理をしなかったりする人は小さい袋を選びましょう!


次に問題になるのは煮干しを何に浸して出汁をとるのか。ただの水?それとも昆布出汁?

僕はいきなり昆布出汁に浸しています。昆布出汁とは別に水から煮干し出汁をとって、それを昆布出汁と合わせた場合と特別違いを感じませんでしたから。むしろわざわざ分けて取る方が余分な水分量が多くなりがちで良くないのかもしれません。まあ、特別な違いを感じない時はLESS is MOREですよね。


次が一番よく論じられる問題です。水に浸した煮干しを加熱しないで一定時間放置することで出汁を取るのか、加熱して出汁を取るのか、それらの折衷でいくのか。

僕は基本的に水出し放置法で出汁をとっています。放置時間は一晩程度。この方法のメリットは二つあります。

一つ目は煮干しの臭さが出ないこと。煮干し出汁の弱点は煮干し臭さのせいで味噌汁以外に応用がきかないところにありますが、水出しの場合、煮干し臭さがほとんどないので色んな料理に応用することができます。これがとても大きい。

二つ目のメリットは頭や内臓を取る細かい処理が不要であるということ。加熱する場合、頭と内臓を取らないといかにも煮干し臭い出汁になってしまいます。また、意外な盲点としては煮干しの銀粉、鱗の部分からも煮干し臭さは出るということです。この処理は結構面倒臭いものです。

デメリットとしては時間がかかることでしょうか。しかし、寝ている間や昼間外出している間に水に浸しておくだけですから、それほど害はありません。

あ、煮干しの旨みを十分活用できていないではないかという批判もありえるかもしれません。山崎清子ほか『新版 調理と理論』20頁以下(同文書院、2003)を見ると、全く加熱なしだと旨み成分はかなりの程度煮干しに残っていると考えられます。これに対しては「出汁ガラも食べちゃうからいいんだよ!」と答えましょう。出汁ガラの食べ方は後述します。

基本的に水出しを採用するといっても、その理由は煮干し臭さを嫌うところにあるわけですから、煮干し臭さが歓迎される料理の場合は加熱して出汁を取る場合もあります。里芋など根菜の味噌汁の場合は煮干し臭い出汁の方がよく合うと僕は思っています。


最後に問題になるのは保存法です。

僕は魚系の出汁については保存を諦めています。魚系の出汁は冷蔵でもあっという間に悪くなってしまう。特にかつおぶしは肝心の香りが消えてしまう。魚系の出汁は使うときに取るようにしています。

昆布の出汁は冷蔵で4、5日はもつかもしれませんが、魚系の出汁は2,3日で濁りはじめてもうダメだと思います。

それでも、どうしても保存したいときもありますよね。煮干しの出汁をとったはいいけれど、疲れ切っていて本格的な料理は明日にしたいときとか。そんなとき煮干し出汁の場合は冷蔵ではなく冷凍します。冷凍なら冷蔵よりは劣化が激しくないです。かつおぶしはどんな場合であっても保存しません。僕の出汁の取り方 かつおぶし・その他編で述べますが、かつおぶしの場合は煮干しと違ってすぐに出汁が取れるのでそもそも保存する必要がありません。


それでは、凍らせておいた昆布出汁と煮干しを具体的にどう組み合わせて出汁をとるのかやってみましょう。



これが凍らせておいた昆布出汁です(いや、これは凍らせる前だな)。まあともかく、このケースに煮干しを4,5本放り込む。


昆布出汁の氷は溶かして水に戻しておく必要はありません。冷たい温度の方が煮干しの臭みが出ないので、凍ったままのところに放り込んで解凍と水出しを同時に行う方が好都合なのです。昆布出汁もわざわざ一度溶かしておくよりも劣化しにくい。

台所のシンクの片隅にでも煮干し入りの凍った昆布出汁を放置しておいて、一晩置けば煮干しと昆布の出汁のできあがりというわけです。

ちょっと注意をしないといけないのは、時期によって氷の溶け方が違ってくるということです。夏の暑い時期は冷蔵庫に入れておいた方がよいでしょうし(結露が出ることに注意)、冬の寒い時期で昆布氷が自然に解けそうにないなら熱湯などで少し溶かしておく必要はあります。温度によって微調整が必要だということですね。


さて、だしがらの煮干しはどうしましょうか。前述したように、水出しの場合は煮干しに旨み成分が残っているので、そのまま捨てるのはもったいないのです。まあ面倒くさい時は捨ててしまってもいいのですが、僕はできるだけ食べるようにしています。


まずは上の画像のように頭と内臓を取り外します。水でふやけているので、煮干しの背と腹の部分をかるくつまむようにするとすぐバラバラになります。面倒ですが、乾燥した状態で頭と内臓を取り除くことと比べればずいぶん楽です。

頭と内臓は捨てます。これらは強烈に煮干しをアピールするラーメンでも作る場合でない限り使えないと思います。一度頭と内臓を使って煮ものを作ってみたのですが、不味い、助けてくれと悲鳴をあげながら食べるはめになりました。

鱗もちゃんと取りましょう。水にさらしながら指先で表面を撫でるようにすればすぐ取れるはずです。これが残っていると煮干し臭さが目立つ料理になってしまいます。


これで処理が終わったので、あとは適当に料理に使えばよろしい。キッチンペーパーの上などで乾かしてからピーナッツと炒めてみりんにからめて小魚ピーナッツにしたり、乾いたものを細かく砕いて魚粉にしてラーメンに使ってみたり。ふりかけもいいですね。


僕のオススメはミリンにつけてふにゃふにゃにしておいて、煮ものに使うことです。口当たりはソフトだし、変な煮干し臭さもない上品な味で悪くないですよ。小腹がすいたときにどうでしょうか。


以上で煮干し編は終わりですが、僕は実際に煮干し出汁をそのまま料理で使うことはあまりありません。これを加工して料理に使うことが多いです。その方法は僕の出汁の取り方 かつおぶし・その他編でどうぞ。

2014年12月29日月曜日

僕のお茶の入れ方

今日は、僕のお茶の入れ方について書いてみようと思います。


僕はあまりお茶を飲まなかったのです。いや、お茶は嫌いじゃないですよ。煎茶の香りは好きだと言っていいでしょう。でも、バカ舌なので薄い茶を飲んでも白湯を飲むのと大差ないじゃねーか的な印象を抱いてしまうのです。

また、茶葉を捨てないといけないのも嫌でしたね。味が残ってるのにもったいないじゃないですか。

しかし、これらのマイナス点は入れ方次第でカバーできるのかもしれません。お抹茶などは濃厚な仕上がりでお茶の葉っぱも食べてしまいますよね。

まあ、ドロドロのお抹茶もそんなに好きではないのですが、普通の煎茶をお抹茶を参考に自分流にアレンジすれば好みのお茶ができあがるかもしれない。

そういうわけで、自分流にアレンジした結果が以下のお茶の入れ方です。


まず、小鉢にすり鉢、コップ、茶葉と沸騰させた湯を用意します。

茶葉は深蒸し茶煎茶を使います。普通の煎茶よりも、深蒸しのモノの方がお茶としてのインパクトがあるように感じたので、深蒸し茶を採用しています。

お茶のランクですが、これはスーパの上級品程度でかまわないと思います。某日本茶専門店のお茶と飲み比べてみましたが、大きな差は感じませんでした。差が出るのは開封してからの時間だと思います。これはもう誰でも分かるくらい劣化する。一度開封したらできるだけ早く使い切ることが大事ですね。

使う湯は水道水。ミネラルウォーターでやっても違いが分からなかったので。

上等な茶葉の場合、湯温は落とした方が良いと言われることもありますが、僕の入れ方だといろいろ作業があって自然に冷えてくるので、沸騰した状態から始めてもかまわないと思います。まあ気になるなら温度を落としてからでも良いと思います。

すり鉢はお茶専用にしてくださいね。香辛料に使ったりしたら臭いがうつるからダメですよ!

じゃあ始めましょうか。まず、茶葉をよくすりつぶします。といっても10秒、20秒もすれば十分じゃないかな。

お湯を少し入れてさらにすります。これも10秒程度で大丈夫。

お湯を追加して、洗うようにかき混ぜます。

洗うようにした湯を小鉢に移します。すり鉢に湯を入れて、また洗うようにします。

すり鉢の湯を全て小鉢に移したら、少し待ちます。すると茶葉が沈むので、上澄みをコップに移します。

これで濃厚な煎茶の出来上がり。

のこった茶葉はすっているのでそのまま飲んでしまえます。目が粗く、イガイガするのが気になるのであれば、ヨーグルトと混ぜて抹茶ヨーグルトにしても良いですね。これだとイガイガ感が気になりません。

それではいただきます。


このお茶の飲み方、注意すべき点がいくつかあります。

まず挙げられるのが、葉も食べてしまうせいか覚せい作用が強いということです。寝る前に飲むと絶対に眠れなくなるので、日が落ちてから飲むのはやめましょう。

また、尾籠な話ですが、尿意を催しやすくなるので外出直前などに飲むのもやめた方がよいです。僕は目を覚ましてすぐ飲むことにしています。これなら外出前にトイレをすませてしまえますから。

さらに下半身の話が続いてしまいますが、僕はこのやり方で日に三回以上お茶をのむと翌日屁が止まらなくなります。お茶の粒子が粗いので腸を刺激するんでしょうね……。


汚いオチになってしまいましたが、僕のお茶の入れ方はこんな感じです。

2014年12月8日月曜日

僕が参考にしている料理本

僕が参考にしている料理本について少し書いてみたいと思います。


自己紹介でも書いたように、僕はもともと料理が好きだったわけではありません。精神的に追い込まれて相当アレだったときに、「他のことはすべて放棄しても、生きていくならば食事はどうしても避けられない。それなら、ちゃんと向かい合って美味しいものを食べよう」と思ったのが料理をするようになったきっかけです。


そんなわけですから、料理経験が豊富なわけでもなければ、料理について特別な知識があるわけでもありません。いざ、ちゃんと料理しようとしても何をしていいのか分からず、途方に暮れてしまいました。



こういった場合、最近よく聞くのは「とりあえずクックパッド見ればいいだろ」という言葉ですね。


確かに、ネットを見ればレシピは簡単に手に入ります。レシピ本を図書館から借りてきても良いでしょう。しかし、ネットに溢れるレシピは浜の真砂のようなもの。これらをひとつひとつマスターしていくのではキリがない。さらに言えば、レシピをコピーして料理をしたところで何になるのか。人の作った味をなぞっていくだけではないか。自分の創意工夫が入らないのは面白くない。


だからといって自己流でがんばるだけでは美味しい料理は作れません。確か、僕が初めて一人暮らしで料理をしたときはベーコンと卵を重ねて焼いたんですが、これが不味くてねえ。何も考えないでフライパンに卵とベーコンをガンガン流し込んだから中の方は全然火が通ってないの。馬鹿だねえ。


まあ、普通に考えれば「基本的なレシピに従って料理をしながら、だんだんコツをつかんでアレンジすればいい」ってだけなんでしょう。しかし、精神衰弱に陥っていたのでそんな無難な発想はできなかったのです。考えが極端から極端に走ってしまっていたというか。



そんな悶々としていた僕を救ってくれたのがこの本でした。




この本の序には以下のような言葉があります。
「調理学習は理論に基づいて、その要点を把握するのが、調理技術を身に着ける近道であり、学校における調理学習の真のあり方である」

まさに僕の求めていたものズバリだと思いました。僕はこまごましたレシピではなく、要点が知りたかったんですよ。要点さえ押さえれば、あとはアレンジで多彩な料理を作れるし、自分なりの工夫を加えることもできる。

この本の初版が出たのは昭和48年で、改訂を重ねたとはいってもいかんせん古いんじゃないのかと思うこともあります。また、化学式などが出てくるとチンプンカンプンでお手上げになってしまいます。

そういう欠点はあるかもしれませんが、僕が料理をするときに困ったことがあったら、すぐこの本を見て、ヒントをみつけて料理をしています。馬鹿なので、本当に書いていることを理解して料理をできているのかは怪しいですが。


なお、著者の一人の山崎清子先生が亡くなった際に、改訂を担当していた下村道子先生が悼辞を書いています。これは日本調理科学学会誌vol38で読めます。ciniiでオープンアクセスになっているので暇な人は読んでみてください。研究と教育にかけた情熱の結晶がこの本であるのだなあと僕は感動しました。


以上、アマゾンのカスタマーレビューに「合コン時の友達作りのツール程度の本」などと書かれているのを発見して、怒りで鼻から血が吹き出しそうになるのをこらえながらの紹介でした。

2014年11月24日月曜日

僕の出汁の取り方 昆布編

僕の出汁の取り方を記録しておきたいと思います。まずは基本になる昆布出汁から。昆布出汁だけで使うことは少ないですが、カツオや煮干しと合わせる前提として昆布出汁を準備しないと始まりません。

そんな大事な昆布出汁ですが、どうやって取ればいいのでしょう。出汁の取り方って料理をはじめて一番最初に悩むところですよね。何をどうしたらいいのか全然分からない。


僕は美味しんぼ世代なので、出汁の取り方といえば、山岡さんが割れたビンでかつお節をかいていた記憶が強いです。そして、昆布はさっと湯に通すだけ。魯山人をネタにしていた初期の美味しんぼですから、たぶん元ネタはこのへんですよね。

北大路魯山人の出汁の取り方

でも、この美味しんぼ(というか魯山人風の)薄い出汁が美味いと思えないのですよ。


理屈は分かります。アミノ酸系の出汁と核酸系の出汁を合わせれば相乗効果がある。昆布出汁はこの相乗効果を生かして核酸系の魚出汁をひきたてるためのものである。昆布出汁の味それだけで勝負するわけではない。だから、多少薄くても昆布臭さを出さないように仕上げるべきだ。こういうことなんでしょう。


でも、実際そうやって魚と合わせて食べても美味さが分からんのです。馬鹿舌だから。


最終的な目的は自分が美味いと思えるものを食べることですから、自分が美味いと思う出汁の取り方をするしかないですよね。とにかく濃厚にとらないと。薄い上品な出汁を美味いと思えないのだから仕方がない。


ということで僕の出汁の取り方は「濃厚な出汁をとる」ことを目標に工程を組み立てています。




まず、どの昆布を選ぶのか。昆布の選択も濃厚な出汁を取れるかどうかが基本的な基準になります。日高昆布は出汁に濃厚さが足りないからダメ。僕が好きなのは真昆布か利尻昆布です。真昆布と利尻昆布、どっちを選ぶかと言われたら真昆布かなあ。濃厚さ基準だけでいえば羅臼昆布なのですが、なんだか垢抜けない昆布臭さを感じるのが苦手なので避けています。


さらにドライトマトを加える。邪道ですねえ。でも、ドライトマトはガッツリ旨みを出してくれるのです。昆布だけではピンとこないところを下支えしてくれる感じですね。


これらを水につけます。濃厚に出したいので、加熱する前に一晩水に浸すところから始めます。3リットルくらいの水に10cm四方程度の昆布を3枚程度でしょうか。ドライトマトは、量が多くなるとトマト臭を主張しはじめるので、ほんのちょっと、親指の先程度の大きさを切り取って使います。


水は水道水を利用しています。ミネラルウォーダーや純水を試したこともあったのですが違いが全く分かりませんでした。馬鹿舌ですから。違いが分からないなら一番手軽な選択肢ですよね。


さらにこれにシイタケの旨みを加えます。核酸系のグニアル酸を足すことで、味の相乗効果を狙うわけです。このしいたけも主張が強いので、ほんの一かけらでいいと思います。





シイタケの旨み成分生成のしくみ

シイタケは昆布やドライトマトとは分けて冷水につけます。どうしてか。リボ核酸を酵素が分解することでグニアル酸を作るというのがシイタケの旨み成分が生成するしくみです。ところが、シイタケにはせっかく出来上がった旨み成分をさらに分解してしまう酵素もある。そこで、これらの酵素が働かない温度でリボ核酸を抽出する必要があるのです。また、加熱するときは旨み成分を作ってくれる酵素の至適温度にしなければなりません。

シイタケ中のグアニル酸に関する研究

これを見ると、冷水に5時間もつけておけば十分なようです。ということで、シイタケは軽く日に当てた後、300ml程度の水につけて一晩冷蔵庫で保存します。

さあ、いよいよ加熱です!

それぞれにとって最適な加熱とはどういったものか。シイタケの場合は、上記のサイトで説明されているように、旨み成分を作ってくれる酵素の至適温度60℃以上で20分程度加熱するのが適当なようです。

では昆布はどうか。昆布出汁の加熱については京都の料亭「菊乃井」の出汁の取り方が何度もテレビなどで取り上げられて有名です。学者の先生との共同研究の結果、60℃で1時間加熱するのが一番良い結果が出たという話です。これをそのまま借用してしまいましょう。

僕は、シイタケを戻した汁も昆布と一緒の鍋に投入してしまいます。厳密にいえばシイタケの戻し汁と昆布それぞれに最適な加熱の方法は違うんでしょう。しかし、一緒に加熱した場合と分けて加熱してから合わせた場合、それぞれに違いを感じませんでした。そういうわけで、一緒に加熱しています。60℃~70℃で1時間加熱します。

これが面倒なんですよね。料理用温度計でいちいちチェックして、冷めてきたら再加熱しないといけない。僕はキッチンタイマーを使って15分ごとにチェックしていました…。

この面倒さを回避するためにシャトルシェフを導入することにしました。鍋版魔法瓶なので、1時間放置しても不適当な温度までは下がらない。とりあえず70℃に少し届かない程度まで加熱したら、シャトルシェフで1時間程度放置します。

最後に、仕上げの加熱をするかどうかが問題になります。最後の加熱の目的としては、昆布臭さを飛ばす、シイタケの酵素を失活させる、といったことが挙げられます。しかし、加熱による昆布臭さの変化というのは僕にはほとんど感じ取れませんでした。馬鹿舌ですから。また、シイタケの旨み分解酵素も60℃以上で失活するそうなので、ここでの加熱は不要でしょう。実際に仕上げの加熱をしてみた結果でも大きなメリットは感じられませんでした。逆にどうも味に丸みがなくなるようなデメリットを感じたので、この工程は採用していません。


というわけで、これで出来上がりです。ただ、まとめて作っているのでどう保存するのかが大きな問題になってしまいます。

僕の体感的には、このようにとった出汁は冷蔵庫で3、4日で劣化が始まります。冷蔵庫の保存では使い切れない。そこで、僕はプラスチックの容器に小分けして、まとめて冷凍しています。冷凍なら2週間程度はもつと思います。実際には10日以上冷凍しておいた経験がないのでよく分らないのですが。

出汁ガラの昆布やシイタケは煮ものに使うと美味しいです。ただ、ドライトマトがどうもねえ……。僕はドライトマトの出汁ガラだけは捨ててしまいます。本当は使い道があるんでしょうけど、イマイチ美味しく食べる方法が分らんのですよ。

最近は昆布を細かく刻んでエノキ茸と一緒にみりんしょうゆで煮てなめたけにして食べています。これは素晴らしいご飯のお供になりますよ。

凍らせた出汁は、使う前日に使う分だけ冷凍庫から取り出して解凍します。このときに煮干しを突っ込んだりするのですが、それは昆布出汁の取り方とは別の話になるので、この記事はこのへんでお開きにしましょう。

煮干しやかつおぶしの出汁の取り方は以下のリンクをご覧ください。
僕の出汁の取り方 煮干し編
僕の出汁の取り方 かつおぶし・その他編